ウミガメのスープ【2杯目】 ~Last Link~
「わかっているな、お前の役目を」
「...はい」
ノーの返事などできるはずもない。それをわかった上で確認してやがるな、このくそオヤジ。
「私、エイミー・フォーデルハイトは明日を持ちましてエイミー・エルハーベンとして生きていきます」
「ふむ、そして?」
どうしても私の口から言質を取りたいのか。顔もタヌキなら性根もタヌキだなあ。
「―――エイミー・エルハーベンとして、彼の家に骨を埋めてまいります」
「よろしい、下がりなさい」
一礼をして部屋を出る。
月光が屋敷の通路を青白く、静かに照らす。
視界の端に映った銀髪が月明かりで気高く輝くように見えて、少しだけ気分が良くなる。
『この髪の色まで、同じでなくてよかった。』
陽の光を浴びれば暖かく輝き、月の光を浴びれば冷たく輝く。母から譲り受けた宝。
母には感謝している、私を産み、育て、愛してくれたことを。
だが、この世界は嫌いだ。人も嫌いだ。心が大嫌いだ。
私は、母のために、母がいるから生き続ける。
こんな矮小な身で、少しでも母に礼が出来るなら。
この身も、心も、いくら穢れようとと構いはしない。
あ、でもこの髪だけは汚したくないな。母さんに叱られそうだし。
「・・・母さん、お元気で」
会えないから独り言で別れを告げる、どうせ後で手紙を出せばいい。
それにしてもバカバカしい。
私の心など、こんなにまで醜いのに。
こんな私を月だ白ユリだと褒め称え、欲する人間がどれほど多いことか。
そんなやつらに媚びを売ることはまっぴらだ、でも安い使命ではある。
母さんには少しでも長く、幸せに生きて欲しい。その母の歩む人生のどこかに私がいるのならば。
―――こんな醜い世界でも、私は胸を張って美しくあり続けてやる
――とある時、屋敷の一室にて
目を開く、朝日を通り越して昼前の日差しがまぶしい。
鏡を見ると日差しを浴びて金に輝く銀髪が見えた。
そして、唐突に部屋の扉が勢いよく開き、一人の若者が入ってくるなり通達した。
「さぁ、仕事は山盛りでございます。お疲れになったら肩、胸、腰、尻、もも、どこでもマッサージ致しますよ!」
「うん、エリック。お前は二人きりになると本当に最低な男になるな」
「何をおっしゃいます。銀の髪の乙女、ヴァルキリーの化身殿」
私程度が戦乙女とは大それたもんだ。
でも、そう呼ばれてる内はまぁ悪い気分はしないな。
「ふん、そのような呼称などどうでもいい。行くぞエリック、手始めにこの領に住む人を一人残らず昼寝を楽しめる程度にゆとりを持たせる!」
「では、手始めに私がその昼寝領民第一号にな――ぶへぁ」
「喜べ、ヴァルキリーの化身からの鉄拳褒美だ」
「自分で言ってて恥ずかしくないですか?エイミー様」
「――うっさい!当然恥ずかしいわ!」
――この、銀の髪の乙女、ヴァルキリーの化身と呼ばれる少女。
彼女はなぜこのように人民に尽くそうとしているのでしょうか?
▼▼伏せルール『センテンスファイア』▼▼▼▼▼▼▼▼
開放条件:質問が各センテンスのどこか1部分にでもヒットする。
■センテンス1:波乱起こす伝説
銀髪の伝承にふさわしい品格と才覚を備えたエイミー・エルハーベン
その噂は領内のみに留まらず、たちまち近隣諸国に知れ渡った。
戦乱の世においては女性とは思えない獅子奮迅の働きをし、
芸術の世においては何枚の絵画が描かれたかわからぬほどの美をふりまいた
天からの贈り物と呼ばれるその伝説的なまでの銀髪の存在。
しかし、平和な世においてそれは大きすぎる存在だった。
『銀髪、それはエルハーベン領においては聖女、戦乙女として崇められる。
しかし、近隣諸国ではその反対の見解をされてしまっていた。
白銀の髪、そして日が落ちると緋色の眼を光らせるとされる。
それはまるで寓話の中の悪魔や魔女のようですらあった。』
■センテンス2:不透明な銀髪の訃報
エイミングポイント:『訃報の真偽性』
冬のとある日、領主エイミー・エルハーベンが乱心。
夫、エリック・エルハーベンの寝所にて、
小刀を手に襲い掛かったとの噂が立った。
エリックは抵抗、小刀を奪い取ろうとしたが、
勢い余り胸部に突き刺してしまったとのこと。
世間的には公表はされず、
エイミーはエルハーベン家の地下埋葬地へと葬られたらしい。
まるで秘匿するかのようなその行いには大小様々な疑問が残る。
事実関係は謎だが、エイミーが外に顔を出すことはその噂以来なくなった。
信憑性はともかく、何かがあったことは間違いないとのことである。
『しかし、この事件は完全なるでっちあげだった。
深夜、事前に打ち合わせた通りの手順で二人は争う"フリ"をした。
これを見ている"誰か"に向けて、少しでも時間を稼ぐために』
■センテンス3:紛争の糸を引く影
エイミングポイント『第三者の黒幕』
エルハーベン領にて内紛が勃発。
蜂起した領民達、向かうのはフォーデルハイト家。
エイミー・エルハーベン暗殺がフォーデルハイト家の仕業である、
という知らせが広がったためである。
英雄であり、象徴でもある銀髪のエイミーを殺した罪は禁忌中の禁忌。
しかし、暗殺の報が出てからすでに十余年。明らかにおかしい発覚だった。
何ものかの扇動があることを事前に察知していた両家は
銀髪を完全に失う危険性を避けるため、
銀髪の少女をエルハーベン家へとひそかに移動させていた。
名目上は政略結婚。しかし、それすらも一切情報を漏れ出さないようにした。
『これらは全て近隣諸国が仕掛けた裏工作だった。
エルハーベン領において銀髪は大きすぎる存在であり、
それがいるだけで周辺の人々に様々な影響を与える。
近隣諸国は恐れたのである。エルハーベン領が、銀髪の力により
自分達にかみつくだけの牙を身につけることを』
※ルール説明・追加された伏せルールへのリンク
topic_919
※参加者の相談部屋へのリンク
topic_1219
※解答
topic_1404
書き込み
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121番~140番を表示
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01月22日
22:13
121: GALM2
攻防戦お疲れ様です。(メ゚Д゚)ノ( ゚ω゚)ノ←親父に確定申告に付き合わされ、攻防戦に参戦できず
この鬱憤はセンテンス ファイア・・・
やっぱり機銃で牽制w
Q.物語の冒頭に出てくる"くそオヤジ"は、エイミー・フォーデルハイト(後のエイミー・エルハーベン)と険悪状態にありましたか?
01月22日
22:25
122: 一気通貫
さぁ、どうなる・・・!
Q.物語の冒頭に出てくる"くそオヤジ"は、エイミー・フォーデルハイト(後のエイミー・エルハーベン)と険悪状態にありましたか?
A:はい、その二人ははたから見て険悪状態にありました
01月22日
22:54
123: GALM2
意外と1時間は短い・・・0分になる前に1発・・・(L。;■_■)
(A;゚ω゚)文章を纏めるのに時間がかかる・・・。伝わるかな・・・。2番に
ダン(;゚ω゚)ケ
Q.『エイミー・エルハーベンが乱心したとされている事件は、"誰かが殺された"と言われていますか?』
.
01月22日
23:13
124: 一気通貫
そしてすっかり返事忘れてましたすいません!
Q.『エイミー・エルハーベンが乱心したとされている事件は、"誰かが殺された"と言われていますか?』
A:はい、そのとおりです
センテンス2番、3番の該当部分にそれぞれ命中、グレイズしました!
該当部分が順次開放されます。
01月22日
23:18
125: hime
その遺体はエルハーベン家の地下埋葬地へと葬られたらしい。
と読んだ。
2ばーん
Q:『センテンス2のエイミー・エルハーベンは死亡した事にされましたか。』
01月22日
23:28
126: 一気通貫
Q:『センテンス2のエイミー・エルハーベンは死亡した事にされましたか。』
A:はい、エイミー・エルハーベンは死亡したことにされました。
センテンス2:『エイミー・エルハーベンの死亡について』に命中。
現時点で開放されている部分と重複したため、未開放の部分が全体的に埋まります。
01月23日
00:01
127: 一気通貫
伏せルール『タイムレール』が発動しました!
開放条件:日曜日を迎える
参加者の質問で、時系列、もしくは出来事の順序を指摘する質問をした場合。
自動的に参加者への相談部屋にて記載されているタイムレールに
その出来事が順番に列記されていきます。
なお、事前にされた質問の時系列も余裕ができ次第追記いたします。
01月23日
00:10
128: hime
センテンスばかりやってたからそろそろ本題いこう。
Q:物語前半のエイミーと後半のエイミーは血が繋がっていますか。
01月23日
00:18
129: hime
センテンスチャージされていた事実。
3番
Q『エイミーを暗殺したのはフォーデルハイト家ですか』
01月23日
00:22
130: 一気通貫
二連発か、へへっ、球筋に出てるぜ!(
Q:物語前半のエイミーと後半のエイミーは血が繋がっていますか
A:はい、繋がっています
Q:『エイミーを暗殺したのはフォーデルハイト家ですか』
A:いいえ、エイミーを暗殺したのはフォーデルハイト家ではありません
01月23日
00:23
131: 一気通貫
センテンスの追記を忘れてしまった。
センテンス3番:『暗殺犯』に関するセンテンスにグレイズ!
該当する部分が開放されます。
01月23日
01:31
132: GALM2
ここも機銃でチクチク刺すしかないな・・・(メ゚Д゚)
Q.蜂起した領民達の標的は、フォーデルハイト家ですか?
01月23日
01:34
133: 一気通貫
そんな攻撃で大丈夫か?
Q.蜂起した領民達の標的は、フォーデルハイト家ですか?
A.はい、標的はフォーデルハイト家です。
センテンス3番:「領民の矛先」に命中しました!
該当する部分の文章が開放されます。
01月23日
01:38
134: GALM2
ふむ・・・、ちょっと連続で(メ゚Д゚)
Q.この物語では、最終的に紛争に発展してしまいましたか?
01月23日
01:39
135: hime
とりあえず微妙に気になった部分だけつついてみる。
Q:センテンス3のエイミー暗殺ははセンテンス2の訃報を指していますか。
01月23日
01:41
136: 一気通貫
>>GALM2さん
これは、ターニングポイント・・・か?
Q.この物語では、最終的に紛争に発展してしまいましたか?
A.いいえ、最終的に紛争には発展はしませんでした
>>himeさん
fmfm?
Q:センテンス3のエイミー暗殺はセンテンス2の訃報を指していますか。
A:はい、そのとおりです
01月23日
01:44
137: hime
ここでGALM的超角度からの攻撃。
Q:エイミー暗殺の黒幕がフォーデルハイト家だという知らせが広がった事に関して、狸親父は関与していましたか。
01月23日
01:46
138: 一気通貫
明らかに何かを見据えている攻撃・・・!
だが届かぬ!
Q:エイミー暗殺の黒幕がフォーデルハイト家だという知らせが広がった事に関して、狸親父は関与していましたか。
A:いいえ、それらに関して狸親父は関与していません
01月23日
01:52
139: hime
とりあえずこの辺で落ち着いて私らしく曖昧回避。
Q:狸親父は、物語前半のエイミーに対して好意的ですか。(内面でエイミーに対して親身ですか)
01月23日
01:52
140: GALM2
(L。■_■)こちらイーグル・アイ。どこかにステルスが潜んでいる可能性がある。
Q.この物語の登場人物の他に、紛争の勃発を企てていた人がいましたか?
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