渡り鳥 第二話 シャドウ
1日の始めは、一杯のコーヒーで、始まるかの有名なキートも言ってた。
マスターは、ティーカップに入れてくれるコーヒーは格別である。
苦味のある味わいが口の中に広がる。
カップに映る。僕の姿は思い起こすようにマトの顔が浮かぶ。
僕らが出会った、プレイヤーに化けるモンスターなどいるのか。気がつかなかったしろ、この僕の力、3次からのテクニカルジョブなんか聞いたことがない。
拳を握ると鳩時計の音が店の中を木霊する。
何かを思い出すようにコーヒーカップを覗く。
『キート、明日は私の家に10時に集合だから。遅れずに来るのよ。』
マトとの約束は10時、鳩時計の針も10時を指している。 残りのコーヒーを啜るとダウンタウンからアップタウンへと続く可動橋を通る。
がっちりとした体型の男は軽がるく、キートを持ち上げる。
「悪いが通行証見せてもらわないとここを通ることはできない。」
「僕の通行所はここに――」
胸ポケットから内ポケット隅々を探しても証明書どころかGすら出てこない。
「これ、俺の連れだからいっしょに……」
鎧に纏われ、強固な縦のようなもの、青髪の短髪の青年は服をひっぱるようにアップタウンの中に入る。
出口から近いとこに僕は放り投げられる。
「キート、久しぶりだな元気か? うん?」
「僕を投げる君は…… ガルドじゃないか!!!――」
僕がまだ幼い剣士時代だった頃、土蜘蛛との戦いの日々、でか土蜘蛛の逆鱗に触れてしまった。
弱かったといえ、土蜘蛛の数匹に絡まれたところで僕にはやられる要素はなかった。
でか土蜘蛛のとなれば話は、別で、すべての剣を大きな手足で捌かれ、力の差を思い知らされてた。
もう僕は終わるのだったと思った時、青髪の青年ガルドが助けてくれた。
しかし、当時のガルドも僕と同じようにフェンサー時代を生き抜く一人で、二人で苦戦をしながらもようやくでか土蜘蛛を倒した。
「はぁ……はぁ……君は……僕より助けられた時は強いと思ってたけど……僕と同じぐらいとは――」
「まっお互い様だろ、それにどうにかなっただろ?」
「俺はガルドここであったの何かの縁だ。組もうぜ」
「いいよ、僕はキート、よろしく」
まだ、僕がマトと出会う前はガルドとよく吊るんでいた。