エミル・クロニクル・オンラインSNS

イズキ「ふぅ、かなりの荷物ですね」

コオミ「パートナーも含めて皆で、ですもの。仕方ありませんわ」

タマキ「やっほ～、場所取りもいいとこ取れたよ♪」

ホラキ「よし、それでは準備が出来次第出発するとしよう。タマキ、案内は任せたぞ」

タマキ「まかされた～♪」

空「うお～、弁当があたしを呼んでいる！！」

ダンプティー「お菓子はちゃんとあるよな。な！」

菫「あらあら、出かける前から『花より団子』？」

ツムハ「でも気持ちはわかりますよ～。みんなで食べるお弁当は美味しいですし～」

ナココ「ナコも楽しみだよ！」










ミヤオ「突然だけど花見は中止よ！！」



空「な！」

クヅル「に」

黒「ぬ？」

タマキ「ねの♪」

桃「いやいや、なにぬねのじゃないって！突然どうしたのご主……」


グシャァ


ホラキ「で、どういうつもりだ？」

ミヤオ「ちょ、2足歩行ロボは反則……」




～




黒「……主よ、どういうことなのか説明してくれないか？」

ミヤオ「ええ、花見を中止するのには深い理由があるのよ」

新緑（浅い理由なんだろうなぁ）

山吹（どうでもええことやな絶対）

茜「どうせロクな理由じゃないんでしょ」

ミヤオ「そこ！冷めた目でこっち見るな！！つか茜、わざわざ口に出さなくていいから！！」

クヅル「で、どういうことっすか？」

ミヤオ「ええ、それは去年の春のこと」

ミヤオ「丁度今みたいに桜が咲き誇る中、私達は所用でファーマー農場へと訪れたわ」

ツムハ「ウヅキイベですね～」

ミヤオ「ウヅキは今どうでもいいの。で、そのとき桃が呟いたのよ」

ミヤオ「『皆春には桜ばかり、桃には目を向けない』」

桃「あっ」

ホラキ「確かに言ったのか？」

桃「うん。微妙に意訳になってるけど」

ミヤオ「『憎い、桜が憎い。おのれ、桜さえ存在しなければ』」

桃「うん？」

コオミ「いきなり雲行きが怪しくなってきましたわね」

ミヤオ「『こうなったらアクロニアから桜を、花見を根絶してやる！』って」

桃「そんなこと言ってないよ！！」

藍「桃姉様……、ゴミ箱生活が長くてココロが……」

菫「いえ、逆に最近ゴミ箱あさりをしてなかったから禁断症状が出たのかも……」

桃「だから違うって！！」

菫「そ、そうよね。いやだわ、わたしったら……」

ミヤオ「それで、千里の道も一歩からというわけで花見は中止！以上！！」

クヅル「え、それじゃあ折角用意したお弁当はどうするっすか？」

ミヤオ「ここで食べる！」

タマキ「場所取りしてるツキオミちゃん達はどうするの？」

ミヤオ「即刻撤収！」

白「最後にいい残すことはありますか～？」

ミヤオ「最後？何言ってるのよこれは最初の……」

白「……ニコッ」（ゴゴゴゴゴ）

ミヤオ（あ、コレあかんわ）

黒「……皆、しゃがんで目を閉じて耳をふさげ。あと口は半開きだ」



～暗転



ミヤオ「……花見中止は撤回するわ」

白「うふふ～」

イズキ（……ミヤオ様の目が死んだ魚のようです）

ミヤオ「でも私は花見しないからね！行きたい奴で勝手に行きやがれ！！」

ホラキ「そうか……、なら遠慮なく行かせてもらおう」

タマキ「それじゃ～出発だ～♪」

イズキ「気が変わったらいらしてくださいね」

桃「それじゃあ行ってくるねご主人」

ミヤオ「え、あ、うん。いってらっしゃい」



バタンッ



ミヤオ「……本当に全員出かけやがったわ。いや、わかってたことだけどさ」

ミヤオ「……とりあえず不貞寝ね」