がちゃり。
扉を開け、中に入るとそこはあまり物のない質素な部屋。
家具を買い込まないのは、家に執着心がないからだろうか。
「…」
ただ寝るためだけの部屋。
疲れて帰ってきた今はもう何も口を開く元気もないのだが、
自分の中のルールを破るというのは少々罪悪感がある。
故に仕方なくゆるゆると口を開けた。
「…ただいま」
身体がだるい。
恐らくこのまま座ってしまうと動けなくなるだろう。
せめて服だけは、と思い、重たい身体に鞭を打ちラフな格好になる。
パーカーに古いジーンズ。部屋着なんてこんなものだ。
そこでようやく一息ついた。
身体が、だるい。
ここまで疲れるとは、今日は何か特別な事があっただろうか。
しかし今日の出来事を振り返ってみても思い当たる節がない。
身体が…だるい。
今日はもう駄目だ…。
あとは明日の自分に期待することにしよう。
…なんだか頑張る気が起きない。
こんな日もあるよね。
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