ホラキ「ビギナーズ・ラックだな」
茜「何がよ?」
ホラキ「あぁ、これを見てくれ」
ホラキ「マエストロには竜眼解放は乗らないからな。自分用ではなくツムハのために古の本狙いでいけばこれだ」
杏「うわぁ、すご~い」
ホラキ「ミヤオの古の短剣もそうだが、こと転生関係ではいい感じに運が向いているようだ」
茜「なるほどね~。って、転生関係?ホラキ、あんたもしかして……」
ホラキ「あぁ、転生を決行する。クヅルには悪いが私には転生特典アイテムは不要なのでな」
~白き世界
ツバキ「よく来ましたねホラキ。……転生を行いに来たのですね?」
杏「えっ、どうしてホラキお姉ちゃんのこと知ってるの!?」
ホラキ「これがさらなる力を求め、それを得た存在。その力か……。成程、確かに人知を超えた能力を持っているようだな」
ツバキ「おっと、勘違いしないように。これはあなたの求める先にある力ではありませんよ?」
茜「能書きはいいからさっさと始めなさいよ。どうせ試練かなんかがあるんでしょ?」
ツバキ「と、そこのお嬢さんの言うとおりですね。では……、あなたの力、示してもらいましょう」
~
杏「……で、どうすればいいの?」
ホラキ「このまま白き世界にいる空白に囚われた存在を倒し、珠魂を集めて精製し証を作ればいい。だが……」
茜「だが……。なによ」
ツバキ「BPは生産職。ですから他の職とは違い集め、作る力を示さなければなりません。そこで求められるのが『
士魂商才の証』です。が、珠魂では5%。大珠魂で10%の確率でしか作れないのです」
茜「最大で10%!?無茶苦茶低いじゃない!!」
ホラキ「さらにイベントアイテムだから交換による入手は不可能、と来たものだ。それゆえにBPの転生が一番難しいと評価するものも多いと聞く。……あぁ、ちなみにいちばん簡単なのはスカウトだな。主観だが」
杏「そんなことよりも早くその……珠魂?を集めないと!」
ホラキ「焦るな、話は最後まで聞け。士魂商才の証ならすでにある」
茜「えっ、何でよ!?」
ホラキ「最初に言っただろう、こと転生関係では運がいい、と。ミヤオから百戦錬磨の札の製作依頼で渡された2枚分の珠魂。それを生成してできた1枚がこれだ」
茜「なによ!あるならもったいぶらずに出せばいいじゃないの!!」
ホラキ「だから『だが……』からつなげて取り出そうとしただろうに」
ツバキ「成程、『だが、それには困難がともなう』ではなく『だが、その必要はない』でしたか。いいでしょう、確かにあなたの力、見届けました」
ホラキ「あぁ、ではこれからが本番だな」
茜「!」
ツバキ「えぇ、あなたの力、あなたの才、あなたの運、それらすべてを突きつけられたからには私もそれに応じなければなりませんね」
ツバキ「
ならばその力、才、運そのすべてに破壊を以て答えとすると!!」
~
茜「ホラキ!!」
ホラキ「安心しろ。失敗の許されない戦いだ。わざわざ無策で来るわけがないだろう」
ホラキ「
頼むぞ桃!!」
桃「
任された!!」
ツバキ「な、これは……」
ホラキ「ミヤオが手塩にかけて育成した高レベルユニオンからのリカバリーとリザレクションの2段構えだ。そう簡単に破壊できると思うな!」
桃「久しぶりの戦闘だもん!全力で回復いくよ~」
ツバキ「こちらの攻撃は回復に追い付かず、そして回復薬役を倒すことができない……。これでは!」
ホラキ「私たちの……、勝ちだ!!」
~
ツバキ「いいでしょう。私という破壊を越え、その先の創造手、『マエストロ』への転生を認めます」
杏「やった~!ホラキお姉ちゃん転生おめでと~!!」
桃「おめでと~!」
茜「……でも、これで私たちとはお別れね。ずっとロボに乗るんだし」
ホラキ「そのことだがな、茜」
茜「な、なによ?」
ホラキ「この先当分はよそ者クエを回すことになる。だが、多量の敵を倒すのにユニオンなしだともったいないだろう?だから……」
ホラキ「私のユニオンペットになってくれないか?」
茜「な、そ、そこまでいうなら別にいいけど!?でも昔はスキルの関係で選ばないとか言っておいて勝手じゃない?」
ホラキ「……そうだな。茜にはいつも私の勝手に振り回してしまうな」
茜「そ、そうよ。そこんところもう少し考えてよね」
杏「茜お姉ちゃんうれしそう」
桃「アツアツだね~」
ツバキ「おやおや、こんなところで見せつけてくれるとは。なかなかやりますね」
茜「
う、うるさ~い!!」
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