はい、やっちゃいました。
某えめるさまの絵日記にまたも勝手に話付け!
前回のお話の後日談的な展開です。
ちょっと あだるてぃ なタイトルに見えますが、
気にしないでください。いつものことですw
日記にコメで宣言しちゃいましたが!
勝手に書いてごめんなさい。
------本 文------
「ご主人さま~、早く早くですよ~。」
「はいはい、もう緑ちゃんはしゃぎ過ぎだって。」
サプライズのバースデイペーティからしばらく経ったある日のこと。シャーマンBOXで人の姿になった鈴緑は、今まで以上に私にべったりだ。最初のころは慣れない体で覚束ない足取りも、今では普通に動き回れるようになった。ただ、人の姿になったために前みたいにじゃれ付かれると非常にアレな光景になってしまうから注意が必要なのだけれど。今日も二人でアップタウンに買い物に来ていた。
「ご主人さま、みどりはこれからお夕飯の材料を買いにいってくるですよ!一人でお買い物ができるって今日こそは証明するですよ!」
鈴緑が買い物かごをビシッと突き出して宣言する。ちなみにこの宣言は今日で4回目だ。鈴緑は少し人見知りなところがあるため、買い物に行っても最後までやり遂げたことがない。1回目はお店の前で1時間立ち尽くした。2回目は店内に入るが他のお客さんの姿を見て売り場で2時間立ち尽くした。3回目はレジに並んで、会計のときに店のおじさんに『いらっしゃい!』と言われて泣いた。そして4回目。
「はいはい、それじゃ緑ちゃん?私、今日は何があってもお手伝いしなくていいんだね?」
私は悪戯っぽく、意地悪な笑顔で鈴緑に問いかける。
「あいっ!大丈夫ですっ。ご主人さまはみどりが無事お店から出てくるのを待っていてくれればいいです!」
「ホントに?大丈夫?泣いたりしない?ん?ん?」
「う~・・・。ご主人さま、こういうときすごく意地悪ですぅ。」
「はいはい、ごめんごめん♪それじゃ私、ここで待ってるから夕飯の買出し頼んだよ。」
鈴緑の頭をくしゃっと撫でると、少し頬を染めて思いっきりな笑顔で
「あいっ!」
と返事をすると、トタトタと店に向かって走っていった。
「よ・・・し、それじゃ私はこの辺のベンチにでも座って~っと、その前に・・・」
私は街灯の下で営業していたホットドッグスタンドで、ホットドッグを買うと近くのベンチに座って鈴緑を待つことにした。
ホットドッグにかぶりつこうとしたときだった。物凄い視線を感じる。あまりにも熱い視線すぎてホットドッグに穴が開いちゃうんじゃないかと心配するほどに。私はその視線の先に目をやると、
「じーーーーーーーー」
小さな女の子がしゃがみこんで私を見ていた。ミルクティのような淡い栗毛に耳のように見えるツインテール、フリルのついたワンピースに同じフリルのついたケープを羽織って。少したれ気味の大きな瞳は人懐っこい印象を受ける。
(やだ・・・かわいいかも。)
第一印象はソレ以外なかった。彼女の視線を辿ってみると私の左手に持たれたホットドッグへ注がれていた。私は、ホットドッグを1/3ほど手でちぎると彼女の元へ近寄り、同じようにしゃがみこんでちぎったホットドッグを差し出す。
「食べる?」
「・・・・・・?」
少女は差し出されたホットドッグと私を交互に何度か見て、ちょこっと首をかしげる。
(きゅうううううううん☆)
仔犬のような仕草に、私のハートは神速斬りを喰らった。
「ほら・・・いいよ。食べてごらん、美味しいよ?」
そう言って、再度差し出すと少女は恐る恐る両手で受け取り、ジッと見つめる。そしてクンクンと匂いを嗅ぎ、
「かぷっ」
小さな口を開いて一口かぶりつく。次の瞬間、ツインテールがふわっと浮き上がり、少女の瞳は星になった。
「かぷっ・・・もぐもぐもぐもぐ・・・かぷっ・・・」
少女の小さな口に入りきらないであろうホットドッグと格闘しながら、口の周りをケチャップだらけにしながら、はむはむと頬張り続ける。私も自分の手に持っていたホットドッグを食べてしまうと、少女の格闘ぶりをじっくり観戦していた。
程なくして、少女の戦いが終わりを告げたとき星になった瞳は私に向けられていた。私は少女の口元にケチャップが付いていた事に気付き、人差し指でそっと拭ってあげる。口元から指を離した瞬間だった。
「パクっ」
「ひゃうっ!」
私の指が食べられてしまった。想定外の行動に私は思わず声が出た。少女は私の指に付いたケチャップを丁寧に舐め取る。
「チュッチュッ・・・。」
「あン、こら、くすぐったいよぉ。」
少女の口から指を抜くと、私は彼女の頭に手を置いて
「美味しかった?」
優しく撫でてあげる。すると、これまた想定外な返事が。
「わんっ♪ハッハッハッ・・・」
「わ・・・ん?」
『うんっ』ならわかる。普通だ。けど今は『わんっ』って聞こえた。聞き間違いかと自分の耳を疑うが、撫でている頭の向こうでヒュンヒュンと左右に揺れる影が聞き間違いでは無いと確信させた。
「しっぽおおぉぉ?!」
見事なシッポが物凄い勢いで左右に揺れていた。そして、私の一言が引き金になったのか、
「わんわんっ!」
私に飛びついてきた。
「こらっ、ちょっと、ちょ、だめだって。こらぁ、舐めるなぁって・・・ぷふぁっ・・・」
この出会いが私と鈴緑の平穏な生活を掻き回す一陣の疾風になろうとは
このときは気付くはずもなかった。
とぅびーこんてぃにゅう・・・する?
⇒1.わんっ♪ 2.にゃう☆
と、まずは1話です。
かわいく書けてるかなぁ?
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