ルピナス鯖のベルッドだ。
誰に会ってこい、彼に会ってこいと東奔西走させられて腐っていたんだけどな。
拾ったアイテムの買取をしてもらったところ、これが意外なほどに儲かった。
蜂蜜って、人によっては９００Gで買取してくれるんだな～・・・・
そんな事も知らずに、消費しまくっていた。
このベルッド、一生の不覚だ。
だが過ちに気がついたら勇気を持って直せばいい。
蜂蜜を集めまくって、買取してもらってを繰り返していたよ。
誰に会って来いなんてのも、すっかり忘れていた・・・・
でも、いつまでもやってる訳にはいかないからな！
懐が暖かくなってきた所で面会クエを再開した。
西の端にいた奴とも無事に会い、今度は南に行けと言われた。
だが俺はもう腐らない。
そう、アイテムを拾って売るという楽しさに目覚めたのだから。
ところで背中に、ちょっと小粋なイレズミを入れたクマみたいな奴。
あいつは強いな！
俺の良いライバルだ。
しかし、ここで俺は気がついた。
せっかく剣士になったっつーのにスキルを覚えてない。
いや、一個だけ覚えてるんだぜ？
でも、それ以外、全然覚えてない。
なぜだ？！
だが今は後回しにしておこう。
今度は南にいる奴に会わなくてはならないんだからな。
でも、ここにも、かなり強い敵がいる。
とくに触手のあるやつ。
あいつは強い！
だが負けるわけにはいかない。
なぜなら触手に捕らえられて絵になるのは女性キャラだからだ。
俺ではない。
みんなもそう思うだろう？
可愛い娘が触手にウネウネとやられているところを想像してたら・・・
俺は・・・・いつのまにか仰向けに倒れ、青い空を見ていた。
ああ・・・負けたんだ・・・・
でもまぁ、ちょうどいいや。
ずいぶんと稼いだんだから、アップタウンに戻ったついでに良い武器を買おう。
そしてスキルをどうするか考えよう。
どれ、露店でも見てみようか。
・・・・・・・・・。
俺、６万G持ってるんだけどさ・・・・・
露店で売ってる装備って、１～２桁ほど値段が違うのな・・・・・
６万Gで金持ち気分に浸ってた、俺の幸福感を返せよ。
ちっくしょ～～～～～～～！！