前回同様に連続アップですっ!ご注意を!
というわけでっ!第2弾も今回で最終回ですっ!
ここまでステキな可愛い絵をアップしてくださった、えめるさまに感謝!
最後までお付き合いくださった皆様に感謝!
そして、このSNSという素晴らしい場を提供してくださったガンホーさんに感謝!
それでは最終回はじまりまーす♪
------本 文------
「よく言うじゃん?アメとムチって♪」ジャラ・・・
私は可愛くウィンクして、赤い舌先をチロっとだす。
「わかりやす過ぎやーーっ!しかも、ムチてこんな物理的なモンちゃいますやーんっ!」
エイルは涙目で私に訴える。まぁ、ぐるぐる眼鏡でわかんないんだけど。私は右手に持った鎖をクイッと引いて、
「さ、お願い聞いてもらおうかな~♪おーい、バウちゃ~ん。」
私の呼び声に、洗濯ものを畳み終えて鈴緑にじゃれついていたバウがピクンと耳を動かし振り返る。そして、私が持っている鎖を見つめると、またも瞳に星を浮かべて
「それなーに?それなーに?」
とトテトテと走ってきた。私はバウの頭に手を乗せて、
「バウちゃん、これからもずっとここにいたいって言ってたよね?」
「うんっ!」
「でも、ここにずっといるには色々お勉強して、みんなと仲良くしないといけないの。」
「うんっ!みどりお姉ちゃんも言ってた!ぼくいっぱいお勉強する!」
バウは屈託のない笑顔でハイっと手を上げて答える。
「うん、いい子だね。だから、バウちゃんの先生になってくれるお姉ちゃんを紹介するね。」
初めて聞いた単語にバウは首をかしげ、
「センセー?それってなーに?楽しいの?それとも美味しいの?」
「先生っていうのは、バウちゃんに色々教えてくれるお姉ちゃんのことだよ。このお姉ちゃんに色々教えてもらって、いい子になるんだよ~♪」
私は更に鎖をクイッと引っ張って、
「ホラ、挨拶。エイル?」
「こ、こんにちは、バウちゃん。ウチの名前はエイル。これからよろしくな。」
「はーい!あ、初めはあいさつだっけ?えと・・・こんちちわ!えっと、ぼくの名前はバウです!」
元気よく挨拶をすると、ペコっとお辞儀をする。バウの仕草がエイルの心の隅にある疑心を少しずつ解していく。
「こんちちわ・・・じゃなくて、『こんにちは』。あ、今は夜やから『こんばんは』やな。」
「んと・・・こんにちは・・・こんばんは・・・。はいっ!こんばんは!」
バウは両手を上げてエイルに挨拶する。隣で見ていた私は、一つ提案してみる。
「バウちゃん、その名前は自分の名前じゃなかったよね?そう言われたって言ってたよね?」
私の質問に、バウは少しだけ考えて、
「うん、そう呼ばれてた。」
「それじゃ、ちゃんとした名前を付けてあげる。名前は大切なものなんだよ?名前がちゃんとあると、友達もいっぱいできるんだから♪」
私の口にした友達という単語に反応し、
「ともだちっ!緑お姉ちゃんに聞いたよ!緑お姉ちゃんとエメルお姉ちゃんはぼくのおともだちなんだよーって!」
そう言って、私に抱きついてきた。私は抱きついたバウの頭を撫でて、
「そうだね、でも名前があるともっといっぱい友達できるから、可愛い名前私が付けてあげるね。そうだなぁ・・・」
バウの姿をじっくりと眺める。ミルクティのような優しい色の髪にツインテールのように垂れた大きな耳。大きな瞳は少し垂れ気味でお尻には左右に揺れるフサフサした尻尾。
「バウちゃんの髪ってミルクティみたいな優しい色してるね。」
「ぼくミルクティすきー!甘くておいしいのー!」
「それじゃ、そこから取っちゃおうか☆キミの名前は今から『みるく』だよ♪」
「みるく!ぼくみるく!」
「うんうん、みるくちゃん♪気に入ってくれた?」
「うんっ!みるくすきー!あ、えっと、嬉しいことしてもらったら・・・お礼言うんだよね。エメルお姉ちゃん、ありがとう!」ペコッ
みるくは、私にお礼を言ってペコッと頭を下げる。
(緑ちゃん、いつの間に教えたんだろう。やっぱりウチの緑ちゃんは最高だねっ。)
私は鈴緑に視線を投げると、鈴緑は頬を少し染めてテヘヘと微笑む。そして、再度みるくと向き合うと、右手に持った鎖を差し出して、
「みるくちゃん、ハイこれ。」
「ん?これなーに?なーに?」
私が差し出した鎖を見つめる。
「これはねー、エイルお姉ちゃんとみるくちゃんのお友達のしるしなんだよ。」
「おおおぉぉぉ。おともだちのしるしっ!」
「ちょ!!!姐さん、何いうて・・・ぶへっ」
雑音が聞こえてきたので、私は鎖を引く。
「そうだよ、お友達のしるしの事を絆っていうんだよ♪」
「きずな・・・?」
「そう♪だから、いつもこれを持って一緒にエイル先生とお勉強するんだよ~。」
「だからー!嘘教えたらあかんっ!この子の純粋無垢な心にそんな邪な知識植えたらあk・・・ぐへっ!」
またも雑音が聞こえてきたので、さっきよりも少しだけ勢いよく鎖を引いてみた。
「それじゃ、今晩からみるくちゃんはエイル先生のお家で一緒に暮らしていっぱいお勉強してイイ子になろうね♪」
私はみるくの頭を撫でながら右手の鎖を手渡す。みるくは出された鎖を右手でキュッと握って、嬉しそうに尻尾をひゅんひゅん振りながら、
「うんっ!ぼくお勉強してイイ子になるー!」
元気な返事に私はこの先も問題ない事を確信し、エイルと向き合う。
「とゆーわけだから、これからよろしくね。さっきも言ったけど、昼間はここに連れてきて緑ちゃんと遊ばせてもいし。困ったことがあったらいつでも相談に乗るから。」
「そんなら早速、姐さんこの鎖・・・」
「却下」
「はやっ!」
「だから、それは絆なんだから♪その鎖のこともちゃんと教えて、あの子の意思で解いてもらいなさいな。」
私は優しく微笑んで、エイルの額にキスをする。エイルは頬をポッと染めて
「そ、そんな殺生やわぁ。でも、姐さんから素敵なチュウのご褒美もろうたし、約束は守らなエイルの名がすたるっちゅうもんや。上等ですわ!このエイル、責任もってエエ子に育てます!まかしといてください!」
ドンッと胸を叩くと、
「そんならみるくちゃん。夜も遅うなったし、今日はこの辺でウチの家に帰ろか。」
みるくは、エイルの提案に元気よく
「うんっ!エイルおねえ・・・せんせいのお家に帰る~!」
返事をし、エイルの前にぴょこんと立つ。
「みるくちゃん、ウチのことは先生呼ばんとお姉ちゃんでええよ?それじゃ、エメルおねえちゃんと緑おねえちゃんにバイバイしよか。」
そう言ってエイルは私たちに手を振る。それを見ていたみるくも
「おねえちゃん、ばいばーい!」ジャラッ!ジャラッ!
元気よく『右手』でバイバイと手を大きく振る。
「ぐへっ!あひっ!振る手逆やっ・・・ぶはっ!」
後ろでエイルの首がメトロノームのように左右に揺れていた。そう、allegroのスピードで・・・。
みるくとエイルは、仲良く(恐らくは鎖を振り回されないように)手をつないで家へ帰っていった。家を出る際に玄関近くでみるくが
「ぴんくー!ぴんくー!」
と叫んでいたのが気になったので、念のため玄関をチェックするために部屋をでた。すると、玄関を入ったところにピンクが倒れていた・・・あ、ユニコが倒れていた。
「え?!ユニコ?!どうしたの!」
ユニコは玄関を入ったところでぐったりと倒れていた。額には汗を滲ませ、息遣いも荒い。私は急いで駆け寄り、ユニコを抱き起こす。抱き起こしたユニコのカラダは熱を帯び普通じゃない状態がすぐに分かった。ユニコは閉じていた瞳をうっすらと開き、
「エ・・・メル・・・。カラダが・・・あぁんっ・・・ジンジンするの・・・。はぁはぁ」
「どうしたのっ!私と遊んでから何があったの!」
あ・・・そう言えば・・・
『でも、お誕生会の写真って・・・エイルあんた来てなかったよね?』
『そうなんよ、でもユニコはんのカメラからチョイチョイっと・・・ね』
あのとき・・・まさか・・・
「エイル?エイルに何かされたの?」
私の問いかけに、
「茂みでいきなりヘンな薬を塗られて・・・そしたらカラダの力が抜けて・・・熱くなって・・・ぁはん・・・はぁはぁ・・・ジンジンして・・・エメル・・・私・・・」
(ちょ・・・それってまさか・・・。あんのぐるぐる眼鏡ぇ・・・)
ユニコの証言とさっきのエイルとの会話で、エイルが何をしたのか想像できた。私は辛そうなユニコに我慢できず、
「緑ちゃーん!お風呂の用意してー!」
すると奥から
「用意できてますよ~♪」
鈴緑の上機嫌な声が返ってきた。私はユニコを抱え直すと
「それじゃユニコ、お風呂入っちゃおう。エイルの薬お風呂で流せばそれで大丈夫だから。ホラ、立てる?私の肩に・・・はい。」
私はユニコを立たせるとそのまま浴室へ向かう。途中出てきた鈴緑が何事かと慌てるが、事情を話すと、
「みどりも一緒にお風呂入るです!ご主人と二人でユニコさんピカピカにするです!」
と何故か気合いを入れてきた。それから小一時間、私たち3人はお風呂で妖しい?艶めかしい?入浴タイムを過ごした。といっても、危なかったのは最初だけでシャワーを全身に浴びせると薬はすんなり流れたようで、途中からはキャッキャとはしゃぐくらいのいつもの楽しい時間だった。
こうして、私と緑の長い長い一日はようやく終わりを告げるのであった・・・はずが・・・。
「どう?」
「うん、バッチリだよ。これは世間で言うところの大漁っ大漁♪ってやつだね。」
「今回は幼女から緑ちゃん、エメルにユニコ・・・カードならスゴイデッキが組めそうだ・・・。しかも、エメル、ユニコ、緑ちゃんは入浴の・・・」タラー・・・
「アイ・・・出てるよ・・・」
「あ・・・今脳内タイムシフトで1時間前から再再生してるから・・・」
「器用ね・・・」
エメルたちの生活に平穏という言葉はいつ訪れるのか・・・
Happy End・・・・・・?
と、こんな感じでいかがでしたでしょーか!
今回はアップされた絵がたくさんだったので、話も前回より長くなっちゃいましたw
私の筆スキルがアレなせいで、読みぐるしいところも多数あったと思いますが、そこは海よりも広い心と地球温暖化よりも生温かい目でお許しくださいませ。
最後までのお付き合い本当にありがとうございました。
また機会があれば、やってみたいです♪
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