下手の横好きがまた懲りもせず書き始めちゃいました。
えっと・・・ECOっぽくないです!
コレだけは先に言っておきます。
ECOっぽくないです!
大事なことなので、2回言いました!
というわけで・・・
貴重なお時間を使っていただいて・・・
お目汚しですが、よろしくお願いいたします。
ちなみに、今回のお話は1話がとっても短いです♪
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シーン1:【allegramente エミル+ベリアル+タイタス=3バカ】
キーンコーン・・・キーンコーン・・・
終業の鐘が鳴る。ここは東アクロニア学園、通称『初心者学校』。アクロニア4校の中でも唯一冒険者育成が目的とされる学校。当然、冒険者にはそれぞれ職業が存在する。戦闘職、魔法職、生産職・・・、それらは更に細かく職業が存在するがここではその基本となる職系統での基本的な知識と技術を習得する。
「はぁ~・・・、今日も疲れたぁ。」
帰り支度を始めた生徒で賑わう教室内で大きく伸びをする少年。茶色の髪は無造作で、寝ぐせが付いていることもしばしば。大人しくおっとりとした容姿はまだまだ幼さが抜けていない。しかし専攻学科は戦技科、通称「戦科」戦闘職育成学科だ。大きな伸びを終えた少年は教科書を鞄に仕舞い始めると、背中に突然の衝撃。
「よぅっ!エミルっ!」
「イタッ!!」
背中への衝撃は、幼なじみでクラスメイトの仕業だった。
「イタイよ。ベリアル・・・って、なんでそんなにいつもムダに元気なの?」
ベリアル、それが彼の名前だ。切れ長の目に濃い紫の瞳。そして瞳と同じ色の髪は少しネコっ毛で尖った耳と頭から生える2本の小さな角がドミニオン族だと主張する。鋭い瞳にすうっと通った鼻筋、一見モデルのような容姿は学内でも指折りのイケメンとされ女子の人気も高い。しかしそんな外見とは裏腹に中身はまだまだ子供で、ガキ大将をそのまま大きくしたらこうなるんだろうという典型だ。いわゆる『ムダイケメン』。
「バカヤロウ!授業なんていう罰ゲームからやっと開放されたんだぜ?これで元気にならなかったらいつ元気になるんだよっ!午後からいっぱい寝たしな!オレ様のHPはマックスだぜ!」
そういって、エミルの肩に右の腕を回す。
「く、苦しいって・・・、そんなコトしてると今度のテストまた赤点だよ?たまにはちゃんと勉強しないと脳みそのシワ退化しちゃうよ?」
「はぁ・・・ったく、いつもいつもエミルは真面目だなぁ。そんなのツバ付けときゃ治るって・・・と、それより今日これから時間あるか?」
ベリアルの質問にエミルは
「残念だったね。今日はこれからティタと図書館で勉強。」
エミルの言葉にベリアルは上を向いて左手で目を覆い、
「かぁぁぁぁぁぁ、なんだよそりゃ?その絵に描いたようなアフタースクールは!どこの嬢ちゃん坊ちゃんだよ?」
大きく溜息をつく。
「いいじゃないか!それにティタは僕のか、か、か、彼女なんだから・・・」
エミルは俯いて頬を染める。その仕草にまたもベリアルは同じポーズをとると、
「ハイハイ、カノジョカノジョ。キスもしてなけりゃ手すら繋いだことない理想の恋人像だな。とはいうものの、あのシスロリが兄貴なんだもんなぁハードル高いわな。」
「誰のことだソレは。レースのヒラヒラしたドレスみたいに言うな。」
ベリアルの後ろから落ち着いた声で意味不明なセリフが入る。
「うおっ!タイタスびっくりさせんなよ。てか、それゴスロリだから。つーかな、オマエその抑揚のない口調でボケ重ねてくんなよ。毎回マジなのかボケなのか悩むんだからな?」
ベリアルが振り返ったそこに、タイタスと呼ばれる男子が立っていた。金色の長髪に縁なしの眼鏡、ベリアル同様に整った顔立ちと落ち着いた雰囲気は貴族を思わせる上品さが溢れ少し低めの甘い声がこれまた女子の間で『男子版クールビューティ』と騒がれている。しかし、彼もまた中身に少々難アリで・・・。シスコンなのである。それも「超」が付くほどの。その溺愛ぶりは幼なじみのエミル達から見ても引いてしまうほどなのだ。
「べ、別にベリアルに突っ込んで欲しいなどと思ってないんだからな。」
「な・・・、そのツンデレ風に言うのやめれ!気色ワリィ・・・。」
二人のやりとりを尻目にエミルは溜息をついて
「はぁ、もう二人ともバカばっかりやってるんなら、僕はティタと約束があるから・・・。」
と、席を立って鞄に手をかける。すると、タイタスがエミルの前に回りこみ
「あぁ、エミル。その約束をした世界一可愛いわが妹からの伝言だ。『エミルくんゴメンね、放課後急にコーラス部の練習が入っちゃって一緒に帰れなくなっちゃったの。終わったらメールするから先に帰ってて。ホントにごめんね』だそうだ。」
と、両手を自分の前で交差させ、少しモジモジするようなジェスチャをしながら呟く。
「だからっ!伝言は内容だけでいいから!口調まで真似しないでよ!兄妹だから妙に口調が似ててヤなんだよ!」
「そうか?似てただろ?毎日ティタの一挙手一投足まで見ているからな。結構自信あるんだ。」
と言うと、自慢げに親指をビシッと立てる。
「うへぇ・・・やっぱコイツ真性のシスコンだ。ヘンタイだ。」
「そんな事でドヤ顔いらないからっ!でも、そっかぁ部活ならしょうがないか。バード目指してるから歌もちゃんと練習しとかないとだもんな。じゃ、しょうがない帰ろうか。」
「よ~し!それじゃエミルはオレに付き合い確定なっ!あ、タイタスも来たけりゃ来ていいぞ。」
「ハイハイ、ワカリマシタヨ。」
「うむ、未来の弟が道を外さないように監視するか。」
こうして3人は教室を後にした。
・・・To be continue
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※allegramente(アレグラメンテ)→[快活に、活発に]。
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