りはびりのつもりで、梅雨をテーマに書いてみる第2弾!
なのれいつもよりずっと短く。
短くても伝える。
はっはっはwムリwww
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『オレ、曇りのち雨。溜息の風次第に強く荒れ模様。ソラ、ずっと雨』
「ふわぁあぁぁ・・・。」
まだ半分眠っている脳をムリヤリ起こして学校へと続く道を歩く。昨日遅くまで柄にもなく勉強なんてするんじゃなかった。おかげで今日は朝から雨降りそうだし。オレはチッっと舌を鳴らし、何の変化もないいつものつまらない通学路を歩く。バス停から学校まで2kmほどの距離、もう校門が見えている距離で頬に冷たい衝撃。
「くっそ、降ってきやがった・・・。あ゛あ゛あ゛・・・傘が・・・ねぇ・・・。」
確かに鞄に仕舞った筈の傘が見当たらない。
「あっ・・・そうだ・・・弁当入れたときか。あぁもうしゃあない、走るかクソっ!」
朝からムダに体力を使ってしまった。これで早弁確定。ダッシュで校門を抜け昇降口まで一気に駆け抜ける。自分の下駄箱の前で大きく深呼吸して乱れた呼吸を整えると、自分の下駄箱のフタに手をかける
「あれ?」
見た目何も変わらないいつもの下駄箱なのに、なんだろうこの感じ・・・。オレはその違和感の正体を目にする。
「こ、これ・・・。」
フタを開けた下駄箱。見慣れた自分の上履きの上に見慣れないモノ。白い封筒。オレは恐る恐るソレに手を伸ばす。手に取った封筒の表には何も書かれていなかった。ゆっくりと裏返す。右下の隅に小さく書かれていた。
『深山ちはや』
その文字を見た瞬間、踊りだした胸は一気に醒めていく。オレは封筒をポケットにねじ込むと上履きに履き替え教室へ向かう。その日のオレは上の空だった。気がつけば放課後、昼休みに封筒の中身を読んだのは覚えてる。ソコに書かれていた1行も。
『放課後、北校舎裏の桜のところで待っています。』
オレは鞄を片手に教室を出ると廊下から外を見た。雨、結局一日中止むことなく降っていた。これだから梅雨はキライだ、うぜぇ、全くもって辛気臭ぇ。これからあることも、起こる未来もうぜぇ・・・。しかもこの学校の伝説とか言われてる
『 想 い 桜 』
なんでよりにもよってココなんだよ・・・。
オレモ ミヤマノコトスキダケド
コノオモイハジョウジュシナイ ゼッタイ
校舎の角を曲がった先に約束の場所はあった。古い桜の樹、恐らくこの学校で恐らく誰よりも。いつもは校舎の影で寂しい場所に今日は覚めるような赤い傘が咲いていた。
つづく
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