なんでもECOザ・ワールド。そこは課金アイテムが使いたい放題。すべての3次職になりたい放題。各種アバターアイテムも試したい放題。そして過去の通年イベントを堪能し放題という何でもありのワールドだという。
無課金ボッチ冒険者であるミヤオは主に通年イベントを目当てにこのワールドへと足を踏み入れたのだった。
ミヤオ「ここがなんでもECOザ・ワールドね」
ティタ「こんにちわですの♪」
「ここでは面倒なLv上げも資金集めも不要です。さあどの3次職になるか選んでくださいな」
ミヤオ「んまぁとりあえず将来の使い勝手を体感してみる的な意味でイレイザーを」
ティタ「はい、それでは服を……」
ミヤオ「もう脱いだけど」
ティタ「……いえ、もう終わりましたので服を着てくださいな」
ミヤオ「早！」
ティタ「あとは使いきれないほどのお小遣いを差し上げますわ。ちなみにここでは全ての商品が１Gで売ってますの」
ミヤオ「いやいや手持ち限界って今の全財産より多いんだけど」
ティタ「それでは出発ですの。覚悟してくださいな♪」
ミヤオ「え、覚悟ってなに？」
ティタ「行けば分かりますの♪」
～アップタウン
ミヤオ「…………人多すぎ！！」
「いやほんと待ってって、人多すぎて動けないから！」
「ちょ、ラグってるラグってる！カーソルがマウスに追い付いてないってこれ」
「クリック反応しないんだけどこれ！追従モード解除できない！」
「助けて桃～！って桃手に入れるために何とか店に向かわないと……」
～南アクロニア平原
ミヤオ「店前人多すぎってレベルじゃない！しかもアイテム使ってるのかエフェクトがそこらで出まくり！」
「もはやまともに動けない！色んな意味で駄目かも！」
「……もうやだ帰る！四葉鯖に帰る！！」
～数時間後
ミヤオ「なんとか基本装備とネコマタ軍団、あとパラ系課金アイテムに各種お顔スイッチャー、少しのくじアイテムは確保できた……」
桃「お疲れ～」
ミヤオ「……流石にこの混雑で見た目を整えるのは無理だわ。っていうかおしゃれ糸とかどこに売ってるのよ」
桃「流石に初日だと皆装備整えるから混雑するよ～」
ミヤオ「……この様子だと通年イベントの方も混雑してそうね。ま、髪型の画像確認したりして気長に待った方が賢明かな」
こうして波乱のなんでもECOザ・ワールド初日は終わった。はたして適当に人が散ってくれるのはいつになるのか、ミヤオ達には想像することが出来なかった。