ルナサさんの「これでお話できますねー」ってコメントで、ちょっと書いてみました。当分、日記はこれかなぁwww
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今日は朝からワクワクしていた。それは、今日が月に一度のお買い物の日だから。
日頃は一人前のバードになるために昼間は酒場の依頼を請け負って西に東に走り回り、夜はダウンタウンの酒場でウェイトレスとして働いて。
そして、コツコツ貯めたお金で月に一度アップタウンでショッピング。これが私の今の日常で唯一のご褒美。
私の名前はトーコ。タイタニアの一応バード。学校を卒業して、なんとか魔法は全部覚えたけれど、基本的に引っ込み思案な私は、冒険者さんとパーティを組んで冒険なんて夢のまた夢物語だったり。もっとも、天界から一人で地上に降りた私は、いわば一人暮らしなのでこのサイクルで生活するのが精一杯だったりするのだが。
私は鼻歌交じりでアップタウンのお店を見て回る。露店でステキな服を見て回るけれど、
「あ~ん、たっかいなぁ・・・。最近、物価ってそんなに上がったぁ?」
私は溜め息をつきながら、さらに露店を歩く。
「あぁ♪これカワイイ。肩から背中にかけてのフリルとレースがぁ・・・って私の羽穴開けたら、フリルなくなっちゃうじゃん。ざんねんー」
そう、私はタイタニアだから背中に羽がある。だから、服には基本的に羽穴を開けないと着れないのだ。それでも負けじと、アクセサリーや靴なんかを数点買って、私の欲求は満たされていく。
お昼時になったので、私はランチをとるためにホットドッグスタンドでホットドッグとグレープフルーツトニックを注文する。
「ハイ、お待たせしましたー♪あ、これアイテムチケットでーす。」
店員から商品と一緒に1枚のチケットを受け取った。
「あー、そういえばさっきの露店でも貰ったっけ。って言っても前回の時はハズレの缶詰ばっかりだったしなぁ。」
「あらあら♪今回は、バレンタイングッズとか可愛いエプロンなんかもあるらしいですよ。今度はイイモノ当たるといいですね!」
そう言って、笑顔いっぱいで送り出された。白の聖堂裏のベンチに腰掛けて今買ったホットドッグを頬張りながら、Wisモバイルでゴーレム露店サイトをチェックする。結局、コレといった服が見つからないまま本日のショッピングは終了を迎えた。と、そのときフッと露店で貰ったチケットの存在を思い出す。
「せっかくだし、コレやって帰ろっかぁ。そういえば、さっきのサイトに今回の新作アイテムの一覧がっと・・」
私はWisモバイルを操作しながら、東の稼動橋へ歩いた。アップタウンの東門をくぐった脇に設置された福引マシーン。アクロニアギルド連盟が行っている景気活性化のイベントの一つ。毎月色々な商品を、買い物をすると貰えるアイテムチケット10枚で1回抽選できるのだ。今回は、季節的にバレンタイングッズらしい。
アイテムチケット交換機と書かれた福引マシーンの前に立つと、私は背中の羽をパタパタさせて大きく深呼吸。チケット投入口にチケットを差し込んで、横に生えたレバーを思いっきり倒す。
「あったれーーー!」
””””ガゴンッ”””””
出てきたのは、雫型の青い箱。真ん中に赤いハート型の石が埋められている。
「なに?これ・・・。こんなのカタログになかったよね?もしかして、シークレット?でも、なんかハズレっぽーい。あーぁ、エプロン欲しかったなぁ。」
そう言って、出てきたソレを小脇に抱えてダウンタウンの家に帰った。
家に着いた私は、買ったものをしまいソファに腰掛けるとさっきの箱を眺めていた。見れば見るほどフシギなソレは、ヘンに私の興味を引いた。指先でハート型の石をなぞる。
「綺麗な石だなぁ。これって何なんだろう?ルビーなのかなぁ。え?」
指先が石の中心に触れたとき、突然石が輝き出した。
「ひゃっ!」
私は、驚いてその箱をその場に落とす。箱は眩いくらいの光を放ち、部屋中を光で包む。次の瞬間。
「ふぁぁぁぁ。よく寝たぁ。久しぶりに契約できるの~?誰ぇ?アタシを起こしたのぉ。」
そこに現れたのは小さな女の子。でも、小さいのは年齢ではなく大きさ。自分の身長と同じくらいの長さのおさげにハートの髪留め、濃い紫のヒールに黒のニーソックス、レースをあしらったボディスーツの上にピンクのブラウスを羽織り、何ともセクシーな格好だった。けれども、それ以上の特徴はやはり頭に生えた羊のような角、腰から生えた尖った羽、そして長いシッポ・・・。これはどう見ても、
「あ・・・くま?」
んーっと背伸びをして寝むた目をこすっている少女を見た最初の言葉。
「あら?アナタがアタシを起こしたの?ふーん、へぇ~。」
その少女は私を値踏みするかのように頭からつま先までじっくりと眺める。
「アナタ・・・誰?ドミニオン?にしては小さいよね?誰?」
「あはーん、アタシをあんな野蛮人と一緒にしないでくれる?私はれっきとした悪魔。そしてアナタはアタシを召喚したの。だから、アナタはアタシと契約するの。イイ?わかった?」
「へ?悪魔?契約?」
呆気に取られている私に、その自称悪魔はこめかみを指で押さえると、
「はぁ、皮肉なものよね。悪魔を召喚したのが天使なんて。世も末ねぇ、しかも頭悪そうだし。」
「ちょっ、ちょっと失礼だよ!そ、そりゃあんまり頭よくないかもだけどぉ・・・。」
ハッキリ言い返せない私は既にダメな子で。
「いいわ、なんか何も知らないで召喚したみたいだし。これから説明するから、よーく聞きなさい。って、これは契約者に対するサービスだから。あ、それと召喚後はクーリングオフできないからね。ホラ、突っ立ってないでソファに座る!」
そう言って、自称悪魔はソファに私を座らせると、テーブルに腰掛けて、色っぽく脚を組み、組んだ脚に肘をついて説明を始めた。
To be continue...
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