この町に弟はいる、と見たわ!

ちょっと、そこの絶世の美女!
こっちに来てちょうだい。
普通の美女なら、いくらでも転がってるけどね。
絶世のって表現がつくなら、私以外にはありえないわね!
私に何か用かしら?
・・・あら驚いた。
あんたも私に匹敵するくらいに美しいじゃないの。
ありがとう。
早速で申し訳ないんだけど、名前と目的を教えてくれないかな。
隠すような事じゃないから教えてあげるわね。
私の名前はマリィベルよ。
目的は魔王モロクとの戦いで行方不明になった弟を探すことよ。
弟の名前は?
ロンドベルよ。
レベル95のAGI型両手剣騎士をしてるの。
知らないかな?
知ってるわよ。
私の弟だもの。
今はベルッドと名を変えて生きてるわよ。
弟ね。
貴女は私のドッペルゲンガーなのかしら?
事と次第によっては倒す事になるんだけどね。
安心しなさい。
そんな化物じゃないからさ。
私は未来のあんたよ。
あんたは本来行くはずの場所から、僅かに時間軸がズレだ未来へ来たわけよ。
ふ〜ん。
ま、邪悪な気は感じないし信頼しても良さそうね。
というか、なんか満ち足りた雰囲気ね。
私じゃないみたいだわ。
そうね、色々とあったのよ。
ところでロンド君を見つけたら、どうするの?
ああ、あとで本来の時間軸に帰してあげるから安心してね。
ありがとうw
帰れるか、ちょっと不安だったのよ。
ロンド君の様子を見て決めるつもりだけど、私は故郷へ帰るつもり。
あの子と一緒に、しばらくこの世界で生活なさい。
未来の私から最大にして最高の素敵な助言よ。
未来の私が持つ、どこか高みへ到達したような境地には興味があるから従おうかしらね。
さて・・・と、有意義な時間で楽しいけれど、そろそろ元の時間に戻りたいわ。
そうね。
あまり未来を知りすぎても悪影響が出るかもね。
じゃあ、ついて来て。
あの子を確実に見つけられると分かったのは、大きな収穫だったな〜
そして、どんな経験をしたら、あんな雰囲気を持つ人間になるのか、それも楽しみね。
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