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diary_445434「ねぇねぇアヴェルス」
「うん?何かあったのかい?」
「昨日は…エミドラ戦、二回共付き合ってくれて有り難うね」
「呼ばれたからにはしっかりお仕事をする、それが僕のモットーだからね☆」
「だねぇ。結局負けちゃったのは、その…ごめんなさい」
「…それは、ごめんネ」
気が付けば先の戦いについて互いに謝っていた
紛い物の星の海を真っ直ぐ駆け抜けたその先
奥へ奥へと進めば、其処は言葉にするのが難しい…不思議な空間だった
最奥で待ち受けているのは一体のドラゴン
彼から戦いの申し出を受けて。私はアルカナハート・アルマのアヴェルスと二人で立ち向かう事にしたんだ
お昼に腕試しの一戦
その後少しして再挑戦
合計二回戦ってみたけれど…結果は散々だった
二回目は後ちょっとって所だったんだけど、彼に相当無理をさせた末の結果だっただけに胸が痛かった
だから、そうならない為にも。もっともっと対策を取らないといけない
今までやった事なかったけれど、無地のスクロールで魔法防御用の盾を作る事にしてみた。これできっと戦いは楽になる筈
アヴェルスが負傷しない為に追従の指示を直ぐ出せる様にして
他にも「スピリッツ」と呼ばれる回復薬も多めに用意
後は、この間友達が渡してくれたマジスタポーションも持っておこう
それから、それから…
*
「来たよ、エミルドラゴン」
大地の色を反映したような身体に花の蕾の尾
暇を持て余していた彼に、三度目の挑戦だ
途中で色んな人達に応援して貰った。凄く嬉しかったな
アイテムを譲ってくれたり、辛くなったら声掛けてね?って言って貰えたり。お陰様でもう一度此処へ来よう、と思えたんだ
エミドラの前でも別の冒険者にお話に付き合って貰えた。今思うとあのタイミングで此処に来て良かったのかも?
ただ。其処まで気負う事は無い筈なんだけど
それでもやっぱり、いざ彼を前にすると怖かった
生き物としての本能が訴えてるのかもしれない。目の前の敵は危険だ…って
不安を抱えたまま、私は隣のアヴェルスに視線を巡らせる
と、声を掛けられた
「怖いのかな?」
「まぁ ね…」
「それじゃ。ボクの手を見てご覧」
「??」
パートナーの手には一枚のカード
フッ、と横に手を振ると。カードは三枚に増えていた
「こういうの凄いよね…!私がやったらカード飛んじゃいそう。「ぴゅー!」って!」
「フフッ。笑ってくれたネ」
「あっ」
いつの間にか目の前に夢中で、身体の震えは止まっていた
私は彼なりの気遣いに感謝して言葉を続ける
「行こうか。それで、今度は勝ったぞーって皆に言おう!」
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※以下、魔法使いご主人とイケメン可愛いパートナーとの会話です(妄想)
「痛い痛い!!土魔法痛いってばスクロール使うの忘れてるぅ↑」
「其処は相変わらずだよネ~☆」
「おお!8分の1までダメージ減るんだ通常攻撃痛いですぐふぅ」
「そ、ソリッドオーラ!!」
「アルカナストレートフラッシュ」
「って待って、リフ壁出てる!戻って!!」
「は~い☆」
「3、2、1…よし、お願い!」
「先陣切るんだね?りょーかい☆」
「あ!温泉の素出すの忘れてたあああああ!!」
「逃がさないよ~」
「プレッシャー来た!アヴェルスお利口さん!!えらい!」
「アルカナストレートフラッシュ」
「ってリフ壁出てるぅー↑」
※アヴェルスリフ壁でダメージ反射、追従指示が間に合わずHP0で撤退。孤立しました
「逃げなきゃ!少しすれば立て直しは可能だ」
「その前にリフレクション掛けて、弱体魔法跳ね返そう…アヴェルス!おいで!」
「さて、行こうか☆ あ、その前にアレス」
「やめてええええええええ(リフレクション切れた後に再度アレス)有り難うううううううううう」
「ごほっ、魔法ダメージ痛いと思ったらまた…!!」
「魔法は切らさないでネ~」
「ん!スクロール…あれえ!?もう無いの、嘘!
…逃げるかポーション飲みまくるしか無いな」
※濃縮エナジーポーションも耐久0、消滅
「うそーーーーーーーーーー!!」
「魔法来るよ~」
「ぐへぇ」
「アレス」
「アヴェルスお利口さん!えrアシッド痛い!」
※何だかんだでクエスト残り時間が10分を切りました
「まずい、時間に対して相手の体力が多い…行けるかな」
「どうするんだい?コントレイル」
「ごめん、ちょっと無理する!」
「りょ~かい。さぁ、マジックショーの再演だよ☆」
※残り3分
「リフ壁!?…いや、此処なら大丈夫。エナジーフレア!」
「アルカナストレートフラッシュ」
「壁じゃない所だった!有り難うエミドラ!エナジーフレア!!」
※残り2分
「もうちょっと!後ちょっとなんだ!!」
「間に合ええええええええええええええええええ!!」※残り1分手前
「エナジーフレアもう一回っ!!」
「アルカナストレートフラッシュ!」
※諦めず手を休めずに追撃をした結果

「あ…嘘。勝った!?」
「やった!」
「フフッ、良かったネ☆」
※ダンジョン崩落まで残り30秒
「え?!あ まずい!!スタート地点戻ればいいのかな?」
※違います
※崩落開始 追い出されました
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で
「今回は俺の勝ちだな」「なんでじゃあああああああああああああああああああああああ!?」※友人に調べて貰った所
クエスト受注~完了までの間に
一時間以上経ってしまった為、倒せたものの失敗扱いだったそうな
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泣いて良いですか?w
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