タランチュラ「……よくよく考えたらデイジーさんの案はあくまで『かわいくない』って言われるだけで可愛いって言われなくなるわけじゃなかったです……」
タランチュラ「う~ん、一体どうしたら……」
バフォP「あら、タランチュラちゃんどうしたのかしら?そんな眉間にしわを寄せて」
タランチュラ「あ、バフォメットさん」
バフォP「なにか悩み事?私でいいなら相談にのるわよ?」
タランチュラ「はい、実は……」
~
バフォP「かわいいって言われたくないかぁ」
タランチュラ「はい、でも皆わたしを可愛い可愛いって……」
バフォP「そうね……。タランチュラちゃんって無理してるでしょ?」
タランチュラ「えっ!?そんなこと……」
バフォP「自分に自信がないから理想の自分を思い浮かべて、そういう風にふるまってる。でも周りはそんな理想の自分ではなく本当の自分を見てる。だから可愛いって言われるのがイヤなのね?」
バフォP「そしてそんな理想の自分が本当に正しいのかが不安だからまた違う風に演じてみる。違うかしら?」
タランチュラ「違います……、そもそもわたしは全然可愛くなんて……」
バフォP「そんなことないわ。タランチュラちゃんは可愛い、私が保障してあげる」
バフォP「他の皆だってタランチュラちゃんをからかう為だけに可愛いだなんていわないはずよ?」
タランチュラ「……そうですよね」
タランチュラ「本当は不安なんです。皆がわたしのことを可愛いって言って、なら真面目で大人ぶってたわたしはどうなの?って……」
タランチュラ「わたし、本当は真面目とかじゃないんです。でも頑張って真面目であろうとして、だけどもしかしたらそれじゃあ駄目なのかもって……」
タランチュラ「……バフォメットさんの言うとおりですね。わたし、理想の自分を認めて欲しくて自分は可愛くないって意固地になってたかもしれません」
バフォP「タランチュラちゃん」
バフォP「あのね、理想の自分を追い求めることはとても大事なこと、全然悪いことではないわ。でも理想に囚われて本当の自分を見失っては駄目よ。本当の自分という根幹が無くなったらそれこそ上辺だけ取り繕ってるだけになってしまうもの」
バフォP「だからタランチュラちゃんはもう少しだけ素直に皆の言葉を受け止めてみるの。そうやって少しずつ他の人と触れ合ってみてゆっくりと『自然な理想の自分』になっていけばいいのよ」
タランチュラ「……わたしにできるでしょうか?」
バフォP「大丈夫、私が保障してあげる」
バフォP「それにね、真面目で大人な女性と可愛い女の子は両立できるものなのよ?だから可愛いでもいいの」
タランチュラ「……あっ」
バフォP「これでタランチュラちゃんの悩みは解決かしら?」
タランチュラ「はい、少し不安ですけど頑張ってみます!」
バフォP「そう、それじゃあ手始めに……」
バフォP「
タランチュラちゃん、アイドルデビューしましょう?」
タランチュラ「……え?」
バフォP「パンク系のカッコ可愛い見た目と真面目系可愛いキャラのコンボでファンのハートをわしづかみすること待ちがいなしだわ!」
タランチュラ「いや、ちょっとまってください!なんでそういう話の流れに……」
バフォP「それじゃあ早速アクロニアデビューよ!!」
タランチュラ「あ~れ~」