バフォP「さて、決戦当日までに少しでも戦力を増やさないといけないわね。といっても大部分は空ちゃんの影響で関わり合いになりたがらないでしょうから結構手が折れそうだけれど」
ルチフェロ「大丈夫よ。魔王はその程度でくじけたりしないから」
バフォP「それは頼もしいわ。じゃあスカウトの方はまおー様にまかせてもいいかしら?」
ルチフェロ「それは構わないけど。それじゃあバフォメットは何をするの?」
バフォP「私は私でちょっと裏から手を回そうかなって」
バフォP「いい?スカウトをする時は相手の気持ちになってどんな誘い文句を言われたらその気になるのかを考えるのが重要よ。それと押して駄目なら引いてみろの精神。そして何よりも大切なのは諦めないこと。少しぐらいしつこいって思われるぐらいがちょうどいいの」
ルチフェロ「ん、わかった」
~
ルチフェロ「あ、ブリキング」
ブリキン「あら、またあったわね。私の溢れ出る最強オーラがそうさせたのかしら」
ルチフェロ「そうなのかもしれないわ。それで改めてお願いなのだけれど、魔王軍に入らないかしら?」
ブリキン「うふふ、最強の私をスカウトしたい気持ちはよ~くわかるわ。でも駄目ね。なぜなら私は最強だから!!」
ルチフェロ「そう、やっぱり駄目なのね。ブリキングには魔王軍最強の戦士の称号が似合うと思ってたのだけれど……」
ブリキン「魔王軍最強の戦士!?ちょっと詳しく話を聞かせなさい!!」
ブリキン「そもそも魔王軍で最強なのは魔王じゃないのかしら?」
ルチフェロ「そうとはかぎらないわ。圧倒的な力を持つものが主に忠誠を誓うってことも珍しくないもの。最強の戦士が魔王に忠誠を誓っても何もおかしくないわ」
ブリキン「あえて下につく。そういうのもあるのね……」
~
スペクター「あれ~?ブリキンちゃん何してるのかにゃ~」
ブリキン「あら、スペクターにアベンジャーとシューターじゃない。今魔王から最強の私をぜひともスカウトしたいって言われてるのよ」
アベンジャー「ここはぜひともスカットスカウトしたいところですか。……30点ですね」
シューター「あ~、なんか最近良く耳にしたなぁ。最強の魔王の座を懸けて魔王軍同士のぶつかり合いがどうとか」
ブリキン「ちょっと待ちなさい!?最強の魔王軍ですって!?」
ルチフェロ「最強じゃなくて真の魔王を決める戦いよ?でもお互いに全力で戦うから勝ったほうが強いのはまちがいないわね」
ルチフェロ「それで、そこのアナタたちもわたしの魔王軍に入らないかしら?」
スペクター「ね~ね~、シューちゃんはどうするの~?」
シューター「う~ん、正直即答とはいかんよなぁ」
アベンジャー「入るかと言われてはい入りますとはいきません。……70点いっていいかもしれませんねコレ」
ルチフェロ「じゃあブリキングは?」
ブリキン「最強の魔王軍に最強の私。むぅ……」
ルチフェロ(ブリキングはあともうひと押しでいけそうかも)
ルチフェロ「それじゃあ、お試しということで今回の戦いの間だけでもってのはどうかしら?」
シューター「今回だけ?それはつまり雇われってことか!?」
ルチフェロ「体験入軍のつもりだったけどそれもあながち間違いじゃないかも」
シューター「魔王軍に属する雇われの狙撃手。本名、経歴ともに謎に包まれているがその卓越とした射撃の腕からシューターの異名で恐れられている……。よしこれだ!!」
シューター「決めたぞ!ルチフェロ、お前の魔王軍で雇ってくれ!!」
スペクター「え?シューちゃん魔王軍に雇われるんだ~。じゃあわたしも~」
アベンジャー「スペさんがいくなら私も参加するんじゃあです」
ルチフェロ「ここでまさかの展開。いきなり3人も雇われてくれるなんて思わなかったわ。でも大歓迎よ」
スペクター「それでブリキンちゃんはどうするのかにゃ~」
シューター「お前なら最強の魔王を名乗りだして第3勢力を立ち上げるとかやりそうだな」
ブリキン「それも考えなくはなかったけど、私はブリキの王であって魔の王じゃないのよね」
ブリキン「……ねぇルチフェロっていったかしら?」
ルチフェロ「なに?」
ブリキン「確かに最強の私があえて誰かの下につくというのもありかもしれないわ。だけどそれは私を従えるに相応しいだけの何かを持つものじゃないと駄目だと思うの」
ルチフェロ「確かにその通りね。それでわたしにはそれが足りないのかしら?」
ブリキン「それを今確かめさせてもらうわ。……この最強の拳で!!」
ブリキン「
ブリキンパーンチ!!」
ルチフェロ「!?」
ブリキン「……私の拳を剣で防ぐ。流石は魔王というところかしら」
ルチフェロ「貴方もすごい一撃だったわ」
ブリキン「いいわ。最強の私が配下になってあげる。感謝することね」
つづく
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